植物工場研究所

植物工場は地球を救う

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地球が抱えている問題とは人間社会、生態系に関わっています。そのような問題に対して植物工場がどのように役立ち、地球を救うことにつながるのかを見てみましょう。

 食の安全・安心

  ・周年生産

  ・無農薬

  ・トレーサビリティ

     (Traceability)

植物工場は植物の生長に好適な栽培環境を作って植物(野菜や果物など)を季節に関係なく、場所を選ばず、周年生産するため、安定した価格で計画された生産量が確保でき食料の安全な供給の一翼を担うことができます。

また、農薬を使わず生産でき、生産をコンピュータで管理されるので生産条件を組み入れるトレーサビリティのデータ作成が容易であり、消費者や植物を原料とする産業にとって安心である根拠を提供することができます。

 

水の危機・不足の回避

 ・水の使用量

 ・バーチャルウォーター

    (Virtual Water)

 ・水の再生利用

米1kgを生産するのに水が3,600ℓ使用されます。重量にすると3.6トン、つまり3,600kgなので、なんと収穫される米の重量の3千6百倍の水が使われます。小麦は2千倍、牛肉は2万倍の水が必要なのです。日本は自給率が40%以下と低く、食糧の輸入が多いことを示しています。

食料を輸入するという事は輸出する外国で大量の水が必要で、上記した使用される水をバーチャルウォーター(Virtual Water)といいます。日本は大量ののバーチャルウォーターを輸入しているといえるのです。この量を試算した例を以下に示します。

世界においては特に農業で使う水不足が問題になってます。干ばつが増え、降雨量が少ない、地下水の枯渇(その結果地表に塩が噴出する問題が生じる)が水不足、水危機と言われている。環境問題に発展し、農業生産力の低下から食糧不足につながっていきます。

植物工場では水の再生利用ができます。水耕栽培で使われる廃養液からの水の回収、空調機から排出する水の利用が再生利用を可能とするのです。植物は一日に自身の重量の10倍近い水を葉から蒸散します。この蒸散水を空調機から回収されるのです。ですから植物工場では水の使用量は収穫された植物に含まれる水の量になります。

 

二酸化炭素排出量削減

 ・地産地消

 ・フード・マイレージ

    (Food Mileage, t・km)

 

地球温暖化とは

植物工場の経営で大きな課題は採算性にあり、電力料金の低減が課題になります。一方において電力1kWh消費で二酸化炭素を0.34kg排出します。電力量の低減はそれだけ二酸化炭素排出量の削減に貢献しますが、太陽電池や風力発電などの自然エネルギーを利用することが最も削減に貢献します。

植物工場は消費地付近に建設し、近傍の販売店/消費者に生産物を販売することで、地産地消になり、運搬に関わる燃料消費が少ないことから二酸化炭素排出の削減につながります。さらに運搬経費も軽減されるので、採算性の向上につながります。消費者も遠方に出かけるための交通機関の利用が軽減されるのでやはり二酸化炭素の削減という好ましい結果になります。

日本は食料の輸入に頼っているため、外国から運ぶための燃料消費が世界で一番多いのです。この評価は下の図に示すように、フード・マイレージ(Food Mileage)で示されます。フード・マイレージは重量×距離で計算されます。燃料消費が重量と距離に比例して増加するのです。

各国のフードマイレージの比較(品目別)

[出典:中田哲也、食料の総輸入量・距離(フード・マイレージ)とその環境に及ぼす負荷に関する考察、農林水産政策研究第5号(2003)45-59]

 

環境破壊が少ない

 ・エコロジカルフットプリント

   (Ecological Foot Print)

 

世界の土地面積:135.6 ha

  (1999 年、人が住む領土のみ)

.地球表面積:509.9 ha

世界の耕地面積:15.1 ha

   (世界の土地の11.3%)

   → 0.25ha/

世界の最大可耕地面積:

   2040 ha

世界の人口密度:44.1/km2

日本の人口密度:340 /km2

熱帯森林面積の減少:

   1,230万ha/年(1990-2000平均)

   (日本の面積の1/3に相当)

ha=10,000m2=100m×100m

 

年間約6万km2の勢いで砂漠化が加速している。日本の面積が6年で砂漠化することに相当する。年間降雨量1,000ミリ以下の、近い将来砂漠化すると推定される乾燥地が、地球陸地面積の1/3を超える5,169万km2あることより、50年先には食糧の確保だけではなく生物の生存も困難になると予想されます。

(90年度国連調査)

植物工場は熱線(赤外線を含まない光源を選ぶことで、栽培装置を多段に出来ること、環境制御による栽培技術で気象に依存しない植物の周年生産が可能になることが、使用する土地の面積が少なくて済むことが大きな特長です。例えば、レタスを例にとると栽培装置を10段とし、環境制御により年に20回以上の収穫ができるとすれば露地栽培農地のなんと百分の一の面積で済むことになります。多毛作と多段化による効果です。

地球では農業をするために広大な自然環境を破壊してきたといえる。植物工場による農業では使用する土地が1/100程度で済むとすれば環境破壊は大変少なくて済むことになる。植物工場は、また、農業に向かない土地など、どこでも建設が可能である。そういう意味でエコロジカル・フットプリントを小さくする効果があるのです。

エコロジカル・フットプリントとは、どれほど人間が自然環境に依存しているかを示す指標で

(1)あるエリアの経済活動の規模を、土地や海洋の「表面積(ヘクタール)」に換算。
(2)その面積をエリア内人口で割って、1人あたりのエコロジカル・フットプリント(ha/人)を指標化。
   エリアの適正規模(環境収容力)をどれくらい超えた経済活動をしているかが、わかる。

エコロジカル・フットプリント(Ecological Foot Print) 世界合計(公平な割り当て面積):1.8ha/

日本:4.3ha/人、米国: 9.5 ha/
世界中が日本人のような暮らしをすれば、地球が約2.4コ(4.3÷1.8)必要
世界中が米国人のような暮らしをすれば、地球が約5.3コ(9.5÷1.8)必要

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